2時間目【拒食症と過食症(リバウンド)】拒食症と過食症という病状は一見すると正反対の病気に見えますが、その原因となる心理的な課題は類似していて相互に移行しやすく、両者をひとくくりにして摂食障害と呼ばれています。拒食症や食べ続けるだけの過食症の人は、体に変化が(どんどんやせたり、どんどん太ったり)現れますので周囲の人たちも気づきますが、食べて吐くという行為をくりかえす過食症の人だとなかなか気づかれない場合もあります。大別すると症状は以下の4つのパターンです。 A.拒食のみ B.過食のみ C.拒食と過食の交互繰り返し D.嘔吐や下剤乱用が伴う過食 健康的なダイエット情報だけではなく、やせることを煽っているだけの情報も氾濫しているため、「自分はまだまだ太っているからやせなくちゃ」という錯覚に陥ってしまい、正常に近い食事量を過食と呼んでいる人もいるほどです。ダイエット商品・食品の広告を見てみても、体重や体型の変化をグラフや写真付きでクローズアップするぐらいで、適正な食事量の目安はわかりません。 拒食症や過食症は、多くの場合はダイエットの失敗から始まります。太っていると言われた事を気にして、やせるために食事制限を始めたとします。予定していたダイエット期間で目標体重に減量できました。ところが無理な食事制限を続けているうちに、寝ても覚めても体重とカロリーのことが頭から離れなくなり、体重をさらに減らす事にこだわり続け、食事のコントロールが不可能になってきます。 しだいに自然な空腹感や満腹感が損なわれ、食べると太るのではないかと思う不安で食事自体が怖くなってしまいます。急激な体重減少はホルモン系統を狂わせ、脳のカロリー不足は性格の変化に作用し、心の衝動(自暴自棄な自己破滅感など)をコントロールするのが難しくなります。このような状態が拒食症(神経性食思不振症)です。 そして過食症は拒食症の状態からリバウンドのように発生していきます。過食症の前段階として拒食症の時期がよく先行します。過食状態になると、人によっては喉に指を入れての意図的な嘔吐が加わったり、下剤の乱用も行なわれたりします。毎回食事を食べてすぐに嘔吐するため、脳や胃が異常な刺激を受けて機能失調はさらに悪化していきます。 過食症はノイローゼの一種です。「痩せたいので食べない→空腹になる→食べる→反動でつい食べ過ぎてしまう→食べ終わると太るのではないかと心配になって、その恐怖で吐く→吐いて胃の中が空っぽになる→それでまた食べる→そんなことをしている自分が情けなくなる→その情けないという気持ちがストレスになり、その解消のためにまた食べる」というのが、過食症の典型的な悪循環です。この連鎖を断ち切ることが症状の改善には大事です。 過食症は改善に手を焼く神経症です。どこが難しいのかというと、空腹の時間を持たないようにむしろ間食をしなければならないというところです。太ると人から愛されないと思い込んでいて、何より太ることを恐れている人にとっては、それは大変つらいものです。6時間以上(眠っている時間を除く)口に物を入れない空腹の時間を持たないように、3食+間食(1日の総摂取カロリーが同じならば、小まめに間食する方が良い)をしっかりと食べなくてはならないのです。空腹状態やそれに伴うストレスは過食を招き、結果さらに太るという悪循環を招きます。 太りたくない、太ると人から嫌われる、嫌われたら生きていけないという思いは、過食症を治す最大の障害です。食べないから過食するのだと言っても、食べると太るからという理由で決して食べようとせず、絶食の時間を好んで持とうとするのです。その結果、リバウンドでさらに過食をしてしまいます。過食しないため、太らないためには食べることを恐れてはいけないのです。 また、ダイエットのために好きな食べもの(甘いものなど)を我慢してストレスをかけることも過食の引き金になります。3日に1度はおやつを食べていい日にするというように、意識的・計画的な間食をする習慣付けも大事です。ストレスは過食→激太りを招きます。 3時間目へGO! |
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